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認知症高齢者グループホーム等の
社会福祉施設における防火安全対策の概要

最近の火災の実態を踏まえ、認知症高齢者グループホーム等の社会福祉施設における防火安全対策を強化するため、次の措置を講ずる。

1 消防法施行令の改正

(1) 対象施設
  • 老人短期入所施設、養護老人ホーム、特別養護老人ホーム、有料老人ホーム(主として要介護状態にある者を入居させるものに限る。)、介護老人保健施設
  • 救護施設
  • 乳児院
  • 知的障害児施設、盲ろうあ児施設(通所施設を除く。)、肢体不自由児施設(通所施設を除く。)、重症心身障害児施設、障害者支援施設(主として障害の程度が重い者を入所させるものに限る。)
  • 老人短期入所事業又は認知症対応型老人共同生活援助事業(いわゆる認知症高齢者グループホーム)を行う施設
  • 短期入所又は共同生活介護(いわゆる障害者ケアホーム)を行う施設(いずれも主として障害の程度が重い者を入所させるものに限る。)
(2) 防火管理者の選任
  1. 対象施設について、防火管理者を選任し、消防計画の作成などの防火管理業務を行わせることが必要になる収容人員の要件を、30人以上から 10人以上に改める(共同防火管理を要する収容人員の要件も同様に改正)。
  2. 対象施設の防火管理者の資格は、甲種防火管理の課程を修了した者等とする。
(3) 消防用設備等の設置
  1. 275m² 以上の対象施設にスプリンクラー設備の設置を義務付ける(従来は延べ面積 1,000m² 以上のものに設置)。
    ※ 総務省令で定める防火区画を有するものを除く。
    ※ 延べ面積 1,000m² 未満の対象施設に設置するスプリンクラー設備(特定施設水道連結型スプリンクラー設備)の技術上の基準を緩和する。
  2. すべての対象施設に自動火災報知設備の設置を義務付ける(従来は延べ面積 300m² 以上のものに設置)。
  3. すべての対象施設に消防機関へ通報する火災報知設備の設置を義務付ける(従来は延べ面積 500m² 以上のものに設置)。
  4. すべての対象施設に消火器の設置を義務付ける(従来は延べ面積 150m² 以上のものに設置)。
  5. すべての対象施設に消防用設備の設置の際の消防機関の検査を義務付ける(従来は延べ面積 300m² 以上のものを検査)。
(4)

施行期日公布の日から2年後を目途に施行する。

(5) 経過措置

既存の対象施設を対象に、スプリンクラー設備、自動火災報知設備、消防機関へ通報する火災報知設備等の設置について、施行から3年間(消火器については1年間)の猶予期間を設ける。

2 消防法施行規則の改正

(1) 防火管理者の資格の特例

管理権原が分かれている防火対象物で対象施設の用途に供される部分の収容人員が10人未満である場合、防火管理者の資格の特例(外部委託等)を適用することができることとする(従来は 30人未満のものに適用)。

(2) スプリンクラー設備の設置基準
  1. 対象施設について、スプリンクラー設備の設置を要しない防火区画の要件を定める。
  2. 対象施設の廊下及び収納施設を、スプリンクラーヘッドの設置を要しない部分に追加する。
  3. 対象施設に設置するスプリンクラーヘッドの種類及び放水能力、スプリンクラー設備の水量に関する基準を定める。
  4. 特定施設水道連結型スプリンクラー設備の技術上の基準を緩和する。
(3) 施行期日・経過措置

消防法施行令の改正と同様。

3 小規模社会福祉施設に対する消防用設備等の技術上の基準の特例の適用に関するガイドラインの策定

延べ面積 275m² 以上 1,000m² 未満の対象施設(小規模社会福祉施設)におけるスプリンクラー設備の設置に関する消防法施行令第

32条(消防長又は消防署長の判断による消防用設備等の基準の特例)の適用について、以下のとおりガイドラインを定める。
以下の要件のいずれかに該当する小規模社会福祉施設については、スプリンクラー設備の設置を要しない。

  1. 夜間における介助者一人当たりの自力避難困難者(要介護3以上の老人、障害程度区分4以上の障害者等)の数が、従業者等にあっては4人以内、近隣協力者(居所から施設に2分以内で駆けつけられる者)にあっては3人以内となるよう、介助者の数が確保されているもの(2階建て以内に限る)
    ※ 自力避難困難者の数が増加した場合には、その状態が継続的であると認められたものについて、改めて要件に該当するか否かを判断する。
  2. すべての居室において、どの居室から出火しても出火した居室の前を通らずに避難場所(地上、外気に開放された廊下、バルコニー、屋外階段等)に直接避難できるもの(2階建て以内に限る)
  3. 共同住宅の複数の部屋を占有し、その総面積により小規模社会福祉施設に該当するもので、それぞれの部屋の面積が 100m² 以下、自力避難困難者が4人以下であるもの(3階以上の場合は防火区画の要件を追加)
  4. 上記以外で、避難所要時間と避難限界時間(いずれも一定の方式により算出。避難所要時間は避難訓練による実測時間を利用可能。)とを比較した結果、避難所要時間が避難限界時間よりも短いと認められるもの
(参考)消防法施行令

第 32条この節の規定は、消防用設備等について、消防長又は消防署長が、防火対象物の位置、構造又は設備の状況から判断して、この節の規定による消防用設備等の基準によらなくとも、火災の発生又は延焼のおそれが著しく少なく、かつ、火災等の災害による被害を最小限度に止めることができると認めるときにおいては、適用しない。

近畿ヤマト商会では、小規模社会福祉施設に対する消防用設備等の、技術上の基準・ 特例の適用に関するガイドラインの策定について、ご相談を受け付けております。お 気軽にお問い合わせください。

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